一大イベント!脱皮と羽化3【時間帯と所要時間と脱皮の流れ】

脱皮をする時間帯は基本夜?

一般的に脱皮をする時間帯は基本夜間と言われてますがこれに限った事はありません。

自然下ではきっと外敵などから見つからず狙われにくいので夜間を選ぶパターンが圧倒的に多いのかもしれませんが飼育下では昼間でもタイミング良く脱皮の瞬間が見れる事は多々ありました。

おそらく静かな時間帯を選んでしているんだろうなと思います。

飼育下では出かけている最中で私が在宅でない時間はよくしていました。人の気配がない時を選んで脱皮をするのでなかなか脱皮中の姿を見れず帰宅すると大きくなってるなんて事が多々あります。運よく見れるととても幻想的で感動の瞬間が見れます。

真昼間に脱皮中のカマキリメス

私がカマキリの脱皮や羽化を見かけるタイミングの多くはカマキリの新しい頭が出てきている程度のタイミングが多いです。背中が割れて~と言う最初の工程から見れる事はなかなか少ないものです。そもそも静かな時間を脱皮の瞬間として選ぶので私の気配があると出てこなくなってしまうのかもしれませんね。


脱皮の流れの全て

カマキリは脱皮をする際、背中が割れて新しい体が出てきます。

まずは背中→頭→鎌→前脚→後ろ足→お尻、の順番で抜けていきます。

頭と鎌を抜くタイミングで触覚も同時進行で脱皮をします。

全ての脚が抜けたところでお尻を突っ込んだままぬけがらに脚でしがみついて停止状態で体や脚を乾かし固めます。その中で同時進行で曲がった首を伸ばしていきます。

まだ首が伸びていないカマキリ。顔が下を向いています

脚が抜けた時点ではカマキリの首は体の内側に折れた様な感じで曲がっていますが徐々に上(ぶら下がっているので床側)を向いて首を伸ばしていきます。それと共に触覚も一緒に上を向いていきます。脚が全て綺麗に抜けたら大体OK。首がきちんと上を向いて伸びたのなら完全な脱皮成功となります。

ではここで脱皮の一連の流れをザッと写真と照らし合わせてみていきましょう。

まだ脱皮を目撃経験がない方でも一連の流れを把握しておくと余計な心配をしないで済みますよ(笑)

1.まず背中が割れて胴の部分が出てきます。

2.頭部分が出て来た状態

3.次は徐々に鎌が抜けていきます。

ここで引っかかるカマキリも多いです。

なかなか抜けない…もうちょっと!

脚が全て抜けて首も伸びました。

よろしかったら動画でご覧下さい。

こちらはオオカマキリの2齢への脱皮

この時間約10分すぎる程度になるかと思います。この後はゆっくり脚や体を乾かして普段通りに戻ります。すごくスムーズに脱皮するカマキリもいるかもしれないので分かりませんが脱皮途中経過のままでの時間のかかりすぎは危険です

これはカマキリが脱皮を困難としている可能性があるので補助が必要になっているかもしれません。ここの判断が難しいところですがあくまでそういった非常の事態にならないように脱皮にむけての準備は抜かりなく行っておきましょう。

カマキリが脱皮の失敗をしそうであったりした時はこれって治るの?脱皮不全羽化不全とハラオレ1へ→




湿度が低いと体が乾燥してぬけがらに張り付いてうまく抜け出せなくなってしまう可能性があります。

この場合はスポイトなどで抜けない部分に少量の水を垂らして爪楊枝や綿棒などで優しくカマキリの脱皮を補助します。私の場合心配になって脚がなかなか抜けないカマキリの関節部分に爪楊枝をあてて誘導した事があります。これをどうして行ったかと言うとカマキリが脚が抜けなくてもがいていたからです。けれどその後他の個体が脱皮を見守っていたらやはり脚が抜けなくてもがいていたのですが結果的にうまいこと抜けました。脚がぬけるところを観察していると関節部分がねじれたようになってちょっと怖いのですが案外平気なようです。カマキリの持った力を信じて見守ってあげることも必要なんだなと思いました。

飼育を始めたのにほったらかしでお世話しないのも困りますが心配性すぎていじりすぎるのもあまり良くないと思います。カマキリとの距離感を大事にしながら彼らの生命力を信じて強さを感じるのも楽しみのひとつとしたいですね。

健康的に脱皮をしたカマキリの体は光を通すと透けるような色をしてとても瑞々しく見えます。

この透明感は圧倒的に緑色個体が際立って美しいです。まるでエメラルドグリーンの様な色は思わずうっとり見とれてしまいます。褐色の場合も色は地味なものの渋い佇まいに唸ります。それぞれ違った魅力があって良いものなので貴重な脱皮直後の体を見れたのなら観察してみて下さい。

いつも脱皮や羽化がうまくいけばいいのですがしっかり準備をしていても思ったようにいかないパターンもあります。


こちらは脱皮したてのハラビロカマキリ 

写真のハラビロカマキリは脱皮途中に脚が引っかかり抜けなくなってしまっていたので補助をしました。

こちらのカマキリの場合は無事次の脱皮で持ち直しましたが例え脚1本でも脱皮に失敗すると弱ってしまう場合があるのでこのカマキリの脱皮や羽化の時に起きるトラブルである脱皮不全羽化不全には重々注意をする必要があります。これについてはこれって治るの?脱皮不全羽化不全とハラオレの項目で紹介をしているのでカマキリの脱皮や羽化を控えている飼育者さんはしっかり把握をしておきましょう。


こちらはオオカマの7齢時の脱皮

脱皮から暫く時間がたつと透明度は薄れてきますが光にあたると瑞々しい体の魅力がいくらでも見て取れると思います。人間と同じくカマキリもほぼ水分で体が出来ているのではないかなと思えます。

それにしても脱皮を見かける度になんでこんな大きなものが中に入って居られるのかと不思議で仕方ないです。体液を送り込んで新しい体を伸ばしていると言いますが、その体液は小さい時の体のどこに入っていたのでしょう。

感動の瞬間を見逃さない為にもカマキリを安全に過ごさせ成長させるためにもちょこちょこケースを覗いてあげるのは大切です。

脱皮したてのカマキリの体はまだ柔らかくとてもデリケートなのでストレスを与えない様に触ったり動かしたりしないでそっとしておいてあげましょう。最低でも半日はそのままの状態でケースを開けたり触ったりは控えましょう。半日くらいたって体が固まってくると餌を食べる様になってきます。半日たったら体も十分に固まってきているので加湿をしても大丈夫になってくると思われます。

カマキリの様子を見つつまた先の成長の為の備えを始めてあげて下さい。

脱皮お疲れ様です




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