外へ逃がす事への反対意見※編集中

私は外へ逃がす事をなんなら推奨していますが、これについて懸念を抱く方もいると思います。一部の昆虫飼育者の中では「一度飼育をした昆虫は外に逃がしたらいけない。」「いざという時殺せないなら飼育をするべきではない」と言う話があるからです。

ちょっと過激な印象を受けますが、実際飼育下に一度持ち込んだ昆虫は自然下で暮らした時に持たないはずのウイルスを保菌してしまう事があるそうです。これを再び自然下に返してしまうと自然界に本来ないはずのウイルスをまき散らしてしまう事に繋がるので問題視をされているそうです。これについては遺伝子プールの話にも繋がる話になるかと思います。私はただの素人で専門的な事を語るに至らないので興味がある方はお調べ下さい。

本当これについてはよくわからないけどごもっとも!と思います。

しかしウイルスウイルスと言ってもそのウイルスがどういったウイルスなのか?それを語れる人はこの論を提示している方の中でもとても少ないものと思われます。ただ漠然とウイルスと言われても釈然としない気もしてしまいます。まぁとにかく飼育の中でウイルスは何かしら飼育している昆虫には入ってしまっているor付着していると言うのは理解をしておいた方がいいでしょう。

↑こうして触れた時点で既に!!かもしれないですね!

しかし、この話って言い始めたらきりがない話でもあります。きりのない話を言ってしまえば、そもそも屋外採取をする際に人間が自然界に踏み込みますが、その時点でも相当なウイルスを私たち自身、人間が運んでしまっているでしょう。本当にウイルスの危険性を訴えるのであれば人間そのものが自然界に立ち入る事をまずやめないといけません。

まぁ人間は昆虫と交尾をするわけでも捕食されるわけでもないですからねw直接介するわけではないのでセーフ!!って事かもしれないですけど突き詰めるのであればなんだか都合いい様な感じがしてしまいます。どこにラインを引くかの話になってきます。その判断基準ってきっと人によっての裁量になるんでしょう。その曖昧なラインを他人に押し付けるのはどうなのかと言う事になってきます。

(分かりやすいところで言えば公園などで「昆虫をとらないで」などの注意書きがあるところは保護の意識がある場所になるかと思うのでそこで取った昆虫を逃がすのも良くないんでしょうね。ここはちゃんと決められているところなので守っていきたいですね。)

人間はウイルスだけではなく虫そのものや植物の種などもどんどん運んでいきます。何よりも自然界の脅威なのは人間なのでしょう。しかし人間のお陰で分布を広げられる生き物達も居ます。その生き物にとっては人間はありがたい存在なのかもしれません。外来種なんて思い切りそうですよね。頼んでもないのに分布を広げられて駆除されて、誰よりも人間に翻弄されているのではないでしょうか。しかしその生き物の分布により滅んでいく生き物もあるでしょう。昆虫などに限らず植物も生存競争をしている生き物なのですから。

あくまで私の個人的な今のところ~の考え方になるのですが、知れば知るほど大体の保護の思考と言うのが「個人の都合よく部分的」であると思うようになりました。勿論保護をしようという考え方はとても素晴らしいものです。その意識は忘れてはいけないものです。しかし人間がいる限りこのループはきっと止まらないでしょう。本当の自然の為を思えば人間が滅びる他ないかと思います。しかしそれは出来ないので「共存」を選びます。しかしそれでは結局自然は破壊され人間都合で変えられていきます。これはもはや「淘汰」であり止められない現象となってしまっているのではないでしょうか。

私たちの服や荷物、靴の裏などあちこちに昆虫の卵や成虫や幼虫、様々な生命体を悪気なく運んでしまっている可能性も絶対あると思います。口蹄疫などのウイルスも人間が運んだものになるのでしょう。車や電車や船や飛行機、ありとあらゆる人間の作った交通手段により簡単に生き物達は運ばれ遠い生息域に根付くようになります。これにより長くその土地で築かれた遺伝子プールもとてももろいものになってしまいます。

こう考えていくと「飼育した昆虫を外に逃がさない」と言うルールだけを守っているのは都合良い解釈でしかなってしまいます。人間自分がしない事は批判をして自分がしている事には目を瞑る生き物です。恐らく私もそうなのでしょう。採取を行う為にどんなに気を付けていても小さな生き物を踏んでたり植物をなぎ倒したりみんなしていると思います。私もそうです。人の事なんて言えないのです。

しかし自然や昆虫などの生き物を語ろうとするのであれば、どんな意見でも反対意見や批判と言うのは必要だと思います。そして言われた方はその自分とは逆の考えを受け入れ考える事も必要です。意見を述べる側の時もただ批判をするのではなく相手の意見を尊重し譲る気持ちも持って行かないといけません。価値観の押し付けを知ったそぶりでするべきではない、自然を知り尽くした人間なんてきっといませんからね。飼育をする際大切な事は他の人のやり方を鵜呑みにするのではなく自分自身の考えをしっかり持ちつつ決して「思いこまない」「思いあがらない」と言う事が大事なんだと思います。これが大前提であると思います。

人間の次元でどんなに考えても自然相手で正解はいつもひとつではないと思います。自然の為にしていると思っている事でもひょっとしたら本当は間違っているかもしれません。本当に自然の為になる事なんて自然にしかわからないのだと思います。自然にとっての正解はどこなんでしょう。そもそもそこが分からないですよね。木々が伐採されて「破壊」をされていくと言う考えがありますがこれは本当に破壊なのでしょうか?自然界にとって実は良い効果をもたらしていると言う事も考えられるかもしれません。そして永遠に伸び続ける木々、それを放っておけば人間の住むところはなくなってしまいます。カマキリや様々な昆虫の住むお気に入りのフィールドや卵嚢のついていた木が伐採やコンクリート固めをされればそりゃあ私はとても悲しいですよ。けれど「共存」をする為にはやむ終えない事であると私は理解をしています。

私たちの家があるこの土地でさえ昔は何もない大自然だったのでしょう。それを徐々に人間が暮らすために埋め立てたり開拓をしていきました。この流れがあるから私たちはドーンと家を構えて住んでられます。その時点でもう何も言えないじゃないですか。自分は古くに開拓をした家に住んでいるのに新たな時代の人々が暮らす為の土地の開発に、もうこれ以上はなんて言う資格がないのだと思います。

まぁ~無駄に山をハゲさせたりするって言うのは聞くとさすがにちょっとなぁとは思うんですけど、どこら辺が無駄でどこら辺が必要かってわからないですからねぇ。ここら辺って本当専門家の方にお任せをした方がいい話なんだと思います。

カマキリも怒る?!

本当に自然の流れを壊したくないのであれば、もはや保護を本当にしたいのであれば人間は自然界に踏み入れるべきではない。部分的にだけ気をつけても意味がないのでしょう。も〇のけ姫が見たくなってくる話しですねw

ちなみに私は2018年度の飼育の中でこの逃がす事への反対意見の存在を初めて知りました。遅いですね(笑)もうだいぶ逃がしました←

ただこうしておいて良かったなと言うのが私の場合、とりあえず採取して来た場所に確実に返すようにはして来ました。採取していない他の場所に逃がす事は決してしていません。こういった努力をしても「飼育した昆虫を逃がしてはいけない」と言う意見の方からは結局反発を受ける形にしかならないのですが、多少マシだと思います。と、自分で自分をフォローしています。

結局「一度飼育をした昆虫は外に逃がしたらいけない」この意見についてはしっかり存在を把握した上でいろんな引っかかりからとりあえず今まで通り逃がしてしまっています。今後も自分の罪を理解しながらカマキリの事を第一に考えて最善行動をしていけるように考えて行動をしていきたいと思います。結局私はカマキリ目線なのでカマキリの繁殖する機会を増やす事が第一目的となってしまうのでしょうねぇ。ひとつでも多く卵嚢を。1匹でも多くカマキリを。

ただ「いざと言う時殺せないなら飼育をするべきではない」この意見についてはちょっと…って感じがしてしまいます。それを言うなら「殺すつもりがあるのならそもそも飼育をするべきではない」と言うのが私としてはしっくりくる考えになってしまいます。

もうここら辺って考え方の違いですよね。他人と他人の考えを完全にすり合わせる事なんて不可能なのです。不毛です。

人は人、他人は他人、でいいと思うんですけどねぇ。まぁそんな呑気な事を言っていると怒られてしまうでしょうねw

結局昆虫飼育については飼育者同士でとても意見が噛み合わないワールドになってしまっているみたいです。

採取をして育てる人と採取をして標本にする人とでも意見がかなり違いますからね。私としてはカマキリを始めとする昆虫は寿命を全うして欲しいので出来れば標本にする為だけの採取は控えて欲しいと言う考えを持ってしまうのですが、標本にする事でなかなか生きている状態で出会えない昆虫に様々な人々に触れてもらったり興味を募ったりも出来る、昆虫を大切に思う意識を高める為のツールのひとつとしてもとても有効な存在となっていると思います。生きていて動くのは怖いけど標本なら~って方もきっといると思うんです。

個人的に生きた昆虫を殺すのはちょっと…と思ってしまいますし標本は見るだけでもちょっと苦手ですけどwそれでもそれらを行っている方々の努力や意図はくみ取れるものがあるので素直に尊敬をしています。私も2018年の夏に北海道で拾ってきた死んだアオカナブンを前に初めて展足して標本作りをしましたけどとても大変で二度とやらないって思いましたもん。

まぁ~むやみやたらに捕まえて同種を何匹もって言うのは「なんなの?」って思っちゃいますけどねw考え方は様々ですし何も言えないのです。

とりあえず「外へ逃がす事」ひとつにつけても様々な物議を醸しだすと言う事は頭の片隅に置いておきましょう。

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