用意する物5【保温グッズ】

起こってしまった真冬の孵化!飼育のコツは保温

寒い季節になった屋外でカマキリの卵嚢を見つけ持ち帰った時、秋に産み付けられたその卵嚢は本来越冬して本来春に産まれる予定のはずですが、季節外れの孵化をしてしまう事があります。

これは寒さを保った自然下と言う条件の中で越冬を約束されたはずの卵嚢が飼育下での気温の変化などでもう暖かい春になったと勘違いしてしまう為です。

しかし人間が持ち帰った卵嚢だけでなく自然下でも暖かい日が続いたりすると産まれてしまう例があります。これは親カマキリが卵を産んだ時期が早かったりすると巻き起こる事件です。

とりあえず卵嚢を持ち帰ったら寒い屋外の日が当たらない場所に設置して出来るだけ季節外れの孵化を免れるようにしましょう。季節外れの孵化をすると飼育者としてもカマキリとしても最初から最後まで大変な事になります。

卵嚢の詳しい扱い方についてはサイズ別飼育方法の項目で紹介していますが、もし時期を誤って孵化してしまった卵嚢があったら、何よりもまずすべきことは保温です。

また孵化をしたカマキリだけでなく繁殖期を過ぎたカマキリを自宅で寒い季節まで育てて看取る場合も心がけたいのが保温です。

自然下の場合繁殖期を過ぎて10、11月頃になるとカマキリは外の寒さに耐えられず死んでしまいます。

カマキリは寒さに弱いのです。ですからここをキープしていく必要があります。

では具体的に使えるアイテムを紹介していきましょう。




【保温ライト、保温マット、温度計】

私が使用した保温ライト
これは孵化前の卵を確保して時期を間違えて寒い冬の内に孵化してしまった時必須となります。

もちろんずっと暖かい部屋に置いておけるのならいらないものかと思いますがそうでない場合はライトを当てておくと暖かさを保ってくれます。

温度計に関しては通常春に誕生したものの場合でも用意しておいて損はないかと思います。温まりすぎ、冷え過ぎなどチェックして対応出来るので。最低でも15度以上は保ってあげましょう。それを前提に誕生して来るそうです。カマキリは変温動物なので温度に関して敏感なはずです。

フル保温状態の飼育エリア

【パネルヒーターの使用はちょっと注意が必要!】

パネルヒーターも温度の微調節が出来るものがあるのなら使えるかもしれませんが私の場合は餌のコオロギに使った時に温めすぎになってしまってかなりの犠牲を生んでしまいました。コオロギは床面で暮らしているので余計に影響を受けやすかったのかもしれませんが温めすぎは=蒸れにも繋がっていき、環境が悪くなってしまいます。せめて温度調節を出来るもので低温がいいですね。また全面ではなく片面だけなど。パネルが当たる部分と当たらない部分で気温差を出してあげる事が大切なようです。

私も小さいサイズをひとつといただきものの大きいサイズを2つ持っています。ひとつは所有しておくと心強いですよ。

【カマキリにとって快適な温度をキープするコツ】

暖かい、けれど温めすぎない、15~20度程度をキープ出来る保温方法を選ぶといいと思います。

ちなみに我が家では6匹+餌のコオロギに対して50Wのライト一つに囲む様にケースを設置していました。更に下に新聞紙、側面は保温用の銀マットや発泡スチロールで囲んでいました。

ライトなどで加熱をする事も大事ですがその熱を逃がさない、また冷たい外気に触れさせない工夫も大事だと思います。こうした保温のサポートに使えるグッズを例にあげてみましょう。

※また設置環境にもよりますが保温ライトを直当たりにすると相当な気温上昇の危険があります。温めすぎにも気を付けましょう。カマキリを温めるというよりも空間の一部を温める感じを意識しましょう。

★銀マット・保温保冷に適した銀マットは頼れる存在です。しかし色々と買い揃えるのもいいですが家にあるものや廃材、をうまく利用するといいと思います。銀マットを買う場合厚みも様々ですがどんな安価なものでもとりあえずあればかなり保温環境は変わると思います。我が家で使用しているのは基本100円均一で購入したものになります。

★段ボール・こちらも優秀な存在です。一番身近で一番手に入れやすいかもしれませんね。スーパーなどでもタダで貰って来れるところがあると思います。

発泡スチロールのケース・是非探してみて欲しいグッズです。魚などがよく入っているものですがたまにきれいなものがスーパーのタダで貰って来れるコーナーにあったりもします。もし可能ならお店の人に聞いて分けて貰うのも手でしょうね。こちらはケースも使えますが何より蓋が優秀だと思います。カマキリのケースを囲む様に発泡スチロールの蓋を配置したら立派な保温の壁になってくれます。ケースと違ってサイズも決まりきってないので応用がききます。空気を通さないところが優秀ですね。

私の場合は餌のコオロギを通販で購入していたのでそれが配送される際にいつも発泡スチロールのケースに入って届きます。どのお店もその形ではないかと思いますがついでで手に入るととてもラッキーな気持ちになりますね。




保温は大事ですがあくまで蒸れない様に、と言うのは念頭に置いておいて下さい。カマキリは寒さにも弱いですが暑さにも弱く蒸れには激弱です。

我が家の飼育方法の場合ケースの上部は排水溝ネットを使用しているため開いているので適度な換気もでき温めすぎにならないので重宝しています。

そして我が家の場合はたまたま爬虫類を飼っているので保温ライトも手持ちでほぼ足りました。保温ライトはクリップスタンドに差し込んで使いますがこれ自体をどこか壁の様なところに挟みこんで固定する必要があります。

クリップスタンドに繋いだライト

我が家では爬虫類を飼育しているケージの壁や箪笥の引き出しにカマキリ用ライトを固定しています。

適度な距離をおける位置からライトで照らせる様に工夫してみましょう。W数も50で足りない(まだ温度が15度以下になってしまう)なら100、150と変えてみましょう。ライトを近づけすぎると高温になります。またライトがオンになっている状態やスイッチを切りたてなんかはとても熱くなっているので気を付けて扱うようにしましょう。それから水滴が触れると高温のライトは割れるのでそちらも注意です。温度管理については 温度と日光に詳しく書いてあります。

保温飼育にならないようにする事がまず大切

こうして、孵化時期を間違えたカマキリ達の救済措置としての保温についてはいくらでも方法は選べるものですがこれには道具代+電気代もかかってきます。また餌の調達も外でとって来れないので困難になります。そういった金銭面での余計な負担のみならずそもそもにおいて季節はずれの孵化をするのはカマキリにとって良い事では決してありません

私が失敗した経験談をあえて挙げているのは、保温による飼育をオススメをしているわけではなく二度と繰り返さない戒めとしてと言う意味もあります。

カマキリ達が一生懸命繋いだ命の賜物である卵嚢を管理するにおいてしっかり責任を持って管理をしていくようにまず心掛けましょう。「変な時期に孵化をさせない。」その意識がまずとても大切な事になります。好き好んで季節外れの時期に孵化をさせるのであればそれ相応の覚悟と目的があっての事かとは思われますし、時には我が家の様に事故のごとく孵化をしてしまう場合もあるかと思います。しかしそういった道理のない理由で、ただ単に興味本位で持ち帰りうっかり管理を怠った為に孵化をさせてろくに面倒を見ないというのはとてもカマキリに対してひどい事だと私は認識をしています。

当サイトではあくまでも季節に沿ったカマキリの飼育をメインとしています。ご了承下さい。

飼育ポイント☆くれぐれも卵嚢管理には注意する

用意するものの項目はこれにて終了です。

こちらで紹介したものの他にも色々ご自身で試して工夫してとっておきのカマキリライフを過ごして下さい!





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