差が出る★温度管理と日光浴による管理
カマキリは変温動物に当たる生き物であり「気温に行動を左右される生き物」である扱いになるそうです。外気温が上がると共に体を温め活動を開始し、外気温が下がると共にじーっと動かなくなるそうです。カマキリに限らず昆虫はそういったものが多いでしょうね。
忘れないで!温度管理と日光浴1、忘れないで!温度管理と日光浴2
で温度管理と日光浴について触れて来ましたが、カマキリ本格飼育いよいよ4年目である2019年度の改良版越冬時の保温について備忘録をつけておきたいと思います。1、2の項目がデフォルトでありこちらの3項目からは新たな飼育スタイルから得た知識を公開する拡張コーナーになります。
私は最初の内カマキリの成虫についてはあまり扱って来なかったのですが去年から積極的に秋の繁殖期を過ぎたカマキリを見つけて集めて来る様になりました。去年はさすがに多かったのですが今年は3匹に絞って飼育をしていってます。(と言うかあまり探せなかっただけなんだけどw)
現在2019.12初旬時点での記事になりますので、今年の3匹もこれから越冬となり結果どこまで生き延びれるか分かりませんが去年も冬に差しかかってのカマキリの保温飼育を経験しているので多少飼育に慣れた所もあり、ある意味延命をする知恵もついていっている事かと自負しております。
延命と言うとおこがましい感じもありますが「カマキリが持つ限りの寿命を全うし切るサポート」とでも言いましょうか。なんだかこの言い方もちょっとごっついですね(笑)とりあえず「寿命の前に逝かせない」と言う意気込みだけはガチで抱き続けています。
どんな生き物でも、勿論オオカマキリでも飼育方法を知っても実際に飼育を試してみる事には結果が分からないものです。
なので飼育経験を積んでこそ、きっと毎年良くしていけるのではないかと思って居ます。たくさんの犠牲の上に今の飼育がある事を私は自分のエゴであると理解をしていますが、だからこそその犠牲を無駄にせず次に生かしていきたいと強く思っています。
しかしどんなにカマキリを大事に育てていても私って物忘れがとんでもなく激しいんですよね(笑)よってこのサイト自体が私がして来た飼育の備忘録の様になって情報がどんどん増幅していってます(笑)しかしこうしてまとめる事で見えて来る事もあるのでこれからも常に更新を心掛けていきたいと思います。終わりはない。完成はない。そんなサイトですがよろしくお願いします。
寒い季節。20度を下回り15度を切る様になって来たのならばカマキリの保温は既にしっかりと準備をしておいた方が安心かと思います。
私はチラッと聞いた話でしかないのですがカマキリの餌のコオロギが孵化をし活動をする温度と言うのが「15度以上」となるらしいのです。本当に某店員さんからの口コミなので不確かっちゃあ不確かな情報なのですが、餌のコオロギの卵を繁殖させた時も「15度以上」と言う事で余裕を持って「20度前後」を保った結果無事の孵化をしました。同じ昆虫であるカマキリにとっても活動をしやすい温度は「20度前後」を目安に我が家での飼育は考えています。
では本来、2019年12月になったこのすっかり寒さ感じる冬の気配バリバリの自然下=カマキリがもう生存を危ぶまれている時期に飼育下にカマキリを連れて帰って来てどうにか長生きをして貰う為にどうしたら良いのか。
ポイントはザっと言えばこの2つ
・保温
・餌の調節(水)
かと思います。
これについて2019年度に具体的に私がどうしていったのかをこの拡張項目ではまとめます。
私はただのカマキリ好きな素人なのであくまで参考程度にご覧下さい。お試しの際は自己責任でよろしくお願いします。
オオカマキリはあくまで自然の中の生き物でありまだまだ人間がその生態を全て伺い知れない面が確実にあるかと思います。メジャーな生き物なので全てを解明し切っている様な感じになっていますがそれは違う様な気がしてしまいます。確かに様々な生態が明らかになっている方の生き物であると思いますが全てを人間が分かっているとは決して思いません。
私が行っている飼育はあくまでカマキリをこの4年、何度も何度も多くの頭数を飼育して来た上での経験談を生かした結果となっています。ただしそこまでカマキリと向き合っていてもこれが正解かどうかは分かりません。
こうしてなんとかうまくいっててもそれもたまたまかもしれません。カマキリに長生きをして欲しいのであれば設備にこだわるのも一つの方法ですがそれをした上で毎日の観察を欠かさない事を何より大事にしないといけない事は忘れず心にとめておいて下さい。
毎日カマキリを見ていてあげれば小さな変化に気づく事が出来る様になると思います。
では前振りはこれまでにして本題に移りたいと思います☆
具体的な季節ごとの温度管理具合
では実際カマキリが孵化をする春先から命を全うする秋までの我が家での管理方法をご紹介します。(2019年度版です)
5月終わりの孵化~9月頃まで:カマキリ孵化。暑さが控えめな日は窓を開けてすごしていたが気密性が高いマンションなのか?熱気が籠るので夏の気候になってからはエアコン24時間つけっぱなしの部屋の隣の部屋(襖が少し邪魔するが筒抜けの部屋)にカマキリ達を配置。カマキリマンション(カマキリ飼育ケースを乗せたラック)は温度の具合を見て部屋の中を移動。また扇風機も使用。
【使用アイテム】
・エアコン・・・温度設定は昼間は26度前後、夜間は28度か29度
・扇風機・・・エアコン正面に配置をしてエアコンの風を循環させる
=カマキリの過ごす温度は大体26~30度
エアコンのある部屋→□□←隣の部屋カマキリマンション(上写真のラックの名称)配置
↑こんな感じで横並びの部屋がカマキリの管理空間になります。
こうして書くと説明が若干分かりにくいですが、隣りあわせの部屋の間の襖を2枚分程度開けっぱなしにして居る状態です。カマキリの部屋のエアコンは稼働していませんが隣の部屋の冷気が流れていってある程度冷えて居ました。そしてこのエアコンの風を扇風機でカマキリの部屋に流す感じにしました。扇風機との距離はあるので風が直撃をして乾燥しすぎる事もなかったと思います。やんわりと冷える感じですね。
これでもあまりに熱気が籠っている時などはカマキリの部屋のエアコンもたまーに、通算2回程度稼働させました。まぁ熱気はカマキリマンションのある部屋で子供達がゲームをして白熱しまくってたりする時くらいですねw基本エアコンの冷気直撃は避けていました。乾燥は脱皮をする期間のカマキリにはとても良くないのでエアコンの使用についてそこは気をつけた方がいいです。
エアコンを使用した部屋に配置する際には真夏でも霧吹きをした方がいいでしょう。エアコンなしであれば逆に熱気で湿度も上がるので霧吹きは避けるべきでもあると思うのですがエアコン使用となるとここが一気に変わります。湿度の話については餌と水分の項目をご覧下さい。
2019年度の夏場はエアコンを24時間ずっと消す事なく稼働をし続けていた事がメインの温度調整方法になります。これは欠かせない状況でしたが、我が家が引っ越す前はエアコンのない部屋に配置をしたままの事もありました。これでも問題は起こりませんでした。ただし蒸れなどにはより注意をしないといけませんでした。
まだ体の小さな赤ちゃんカマキリなどに「蒸れ」は致命傷になります。その心配がエアコンを使用する事で大分軽減はするのですが今度は逆に「乾燥」が気になる様になります。乾燥は脱皮不全などに直通してしまいます。こんな感じでエアコン使用にはメリットもあるけれどデメリットもあるのは当然と思っておいた方がいいです。過信はしてはいけません。
エアコンはあくまで人間の為につけていて多少カマキリ達に恩恵がある程度で考えると良いのではないかと思います。なので記事の流れ的に大分オススメ方向ではあるのですが必ず必須と言うわけではありません。家の造りなどにも温度湿度の違いは出て来ますから是非温度湿度計を買って配置をしてあげるくらいの事はしておくと安心ですね。
ちなみに恐らくこちらが温度を把握する上で一番有能と思われる商品です。
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最近ってすごいですね!こうして24時間の温度がグラフで分かってしまうだなんて!我が家は爬虫類も居るので今年度こちらを購入しましたが、さすがにカマキリ1匹にここまでのを買わないでも良いかと思います(笑)ですが参考までに。
また時間帯によって日差しの具合などを見てカマキリマンションはラックごと移動をしていました。私はカマキリを飼育していても置き場は基本決めずに日光の入る位置などを考えて気軽に移動出来る様にしています。以前は平面置きの棚を使っていたので移動がとても大変だったのですが今はタイヤ付きのラックを使っているのでとても便利でした。
2019/06/08
2019/07/04
しかしまぁ使わない時期は邪魔ですわ(笑)
これも一応折りたためるんですけど面倒なんですよね一度組み立てると。また来年使うからいっかって感じではあるんですけどね。
生き物を飼育する際は出来るだけ温度変化のない場所をメインのケースの設置場所として考えるのは大前提ではあるのですが、あくまでケースの位置は【固定】ではなく【移動可能】と言うのがマストだと思います。ちょっとした変化に適応可能にしておくのがよりカマキリにとって良いと思います。なぜなら自然下のカマキリも広範囲を移動しているからです。自然下の環境にケースの中で暮らしているとしてもある程度近づけてあげると言うのはより良い環境作りを目指す為に必要なのではないかと思います。
2019/09/04
9月から10月途中頃まで:カマキリマンションに居る子達は全て旅立ちをして~9月末はカマキリが居ない我が家になりました。9月末から再び外カマキリを拉致()して来て成虫カマキリの飼育を始めました。10月6日にはエアコンの掃除をしているのでその前には既にエアコンは一切使用をしなくなりました。エアコンも暖房器具も使わないで済む快適な気候が増えて来ましたがキッチンやゲームに白熱した子供達の熱気が籠りがちになったりするので窓を定期的に開けて換気はしっかり行っていました。(ここは部屋の気密性が高いせいもあるかと思います)また扇風機も必要性に応じて使用していました。
【使用アイテム】
・基本なし
・たまに熱気が籠る時は扇風機
電化製品を駆使するのも良いけれど自然の風が一番☆
2019年度孵化個体のオオカマキリ達も最後の方の頭数が少ない時はカマキリマンション(金属ラック)は使用せずカマキリを棚の上や机の上に並べている時もありましたが、外カマからは完全棚置きでラックは未使用になりました。その時々で気温、日光の入り具合などをケースを移動させて調節していました。
日差しが差し込む日中などは思いのほか室温が上がる事があります。日中部屋を空ける場合は直射日光が当たらない場所に確実にケースを配置する必要があると思います。
ただし在宅時にはほんの数分程度は直射日光に当てたり引っ込めたり当てたりと調整を繰り返していました。カマキリに直射日光を当てるのは一般的にはタブーとされているかと思いますが自然下のカマキリは直射日光も積極的に浴びている事が多々あります。真夏でもそういった行動は見られます。特にこの時期はそうです。寒い時間が増えているこの季節は太陽の光で体を温める貴重な時間が必要となってきています。
こちらの項目の1、2でも散々アピールをして来ましたがオオカマキリ達には日光が必要です。日光浴の足りないカマキリはなんだか色合いが薄いと言うかなんというか弱弱しい感じがしてしまいます。週に何度か、ではなく毎日日光を意識して飼育をしていくのがオススメです。それは例え雨の日でもです。日中の外は日が照って居なくても紫外線があります。紫外線は生き物にとってやはり必要なものですからカマキリにとってもそうだと私は考えています。必要な刺激だと思います。
この時期でも室内の飼育下となると寒くなり始めている外より比較的温度が高くなるのでそこまで温度管理を気にする事もないかと思うのですが、温度云々の話にとどまらず日光の恩恵は常に意識をしていきたいですね。
10月途中から冬場:元々冬、我が家はあまり暖房器具に頼らず生きて来ました。エアコンは余程の時でないと使用しませんしストーブなどもありません。唯一ある暖房器具としてはこたつとエアコン(暖房)ですね。こたつは完全人間、まれに爬虫類(亀)にも使用するのですがさすがにカマキリには使用した事はありません。多分暑すぎますw色々と考えましたがこんな感じの設備になりました。
【使用アイテム】
・保温球
・温室
・銀マット(保温マット)
で、実際カマキリ達はどうしているのかと言うと2018年までは元々爬虫類を飼育していて保温球が各所について居るので寒さに応じてその傍にカマキリの飼育ケースを配置して保温球の恩恵にあやかる程度でした。ちなみに下の写真は2019年度の10月中頃の様子でしょうかね。
カマキリに向けて保温球をしているわけではないですが恩恵はそれなりにありましたね。
温度は常に20度前後は保てていました。
15度以下にはしたくない、10度以下は絶対にあってはいけないと思って居るのでそこに近づかない様に設定温度を考えています。ちょっと高めっちゃ高めなんでしょうかね。想定しているのは真夏の草むらって感じでしょうか。
カマキリ専用にカマキリに向けて保温球を用意したのは本当に12月の寒さが本格的になってからです。パネルヒーターなどを過去に冬場の孵化をした時などは使用した事もあったのですがあまり効果も実感出来ず、保温球で十分15度~20度程度を保てる様に銀マット(保温マット)で囲ったりしていたので使用しなくなりました。カマキリとしてもあまり気温が上がりすぎるのも迷惑でしょうし逃げ場がないのはそれはそれで問題になってきます。保温球を使用する際には蒸れにも繋がりやすいのでケースはいつでも蓋は排水溝ネットなど風通しの良いものを選びました。まぁ排水溝ネットはもう我が家では固定となって来てますね。(餌が小さい内はオーガンジーの布がマストでしたが)
飼育設備の詳細についてはカマキリの飼育準備品の項目をチェックして下さい。
我が家の爬虫類のリクガメについては放し飼いをしていて1年中部屋の中で保温ライトを消す事はないのですがヒキガエルについては冬場のみ保温が必要となって来るので色々試行錯誤をしました。どうしたら効率良く生き物にとって快適であれるのか。温度はいつでも上がりすぎても下がりすぎても良くありません。急激な温度変化もヒキガエルにとってもカマキリにとってもどの生き物にとってもとても負担になります。
どうやったら温度を一定に保てるのか?保温球だとなかなか難しいのですが便利なお品でこういったものもあります。
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こちらを保温球と使用すると温度を一定に保つ管理を自動で行ってくれるのでとても便利です。我が家はまだ使用をしていないのですが温室を用意したので今年中に購入をしようと思って居ます。以前から狙ってはいたので早く買えよ!って感じなんですけど、結構お買い物に慎重なタイプですw値段もそこそこするので失敗をしたくない気持ちがありますね。結構失敗もしているのでw
また保温球については100wのものを使うと1カ月1300円くらいかかるようです。
これ知らなかったですよ…その説明が書いてある商品、そしてその電気代問題を解決してくれるのがこちらの商品「暖突」です。
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サイズは数種類あるので飼育するケースによって色々使い分けていくと良いですね。あまりあっつくなりすぎずじわーって感じで暖かくなるのが特徴です。生き物にとっても急激な温度変化がないので負担が少なく済みそうですね。しかし商品のパッケージにもなっている亀などの爬虫類にとってはとても良いのですが、カマキリに、と言うと微妙です。
カマキリは天井が定位置って感じがありますからね。
カマキリを飼育するケースにこれを直接付けてしまうとちょっとどうなのかと言う感じになります。火傷をする程熱くなるわけではない様ですし、言ってしまえば保温球も大体上から温めるのでケースバイケースに結局なるでしょうね。
もしカマキリ専用でこちらを使用する際には温室の様なノリで外側のケースを用意してそちらに暖突を設置すると良いのではないかと思います。そしてそのケースの中に更にカマキリのケースを設置する感じで温度を測って調節をしてみた方が安心でしょう。
結局はケースバイケース、部屋の造りにもよりますし地域によってどれ程寒さが厳しいのかにもよります。ただ冬になっていく中でカマキリをより長生きさせたいと思うのであれば「サーモスタット」と「暖突」については一度チェックをしておきたい商品ではあります。ご自身の家の必要に応じて購入を検討して損はない商品かと思います。
保温球と暖突を比較してとても良い面としては「火事の心配が少ない」事でしょうか。保温球はもしもがあれば簡単に発火をしてしまうのではないかと思います。気をつけているので今の所はないのですがプラスチック製品を曲げる程熱してしまった事はありましたからね…気は抜けないですね。
では次の項目ではいよいよ2019年度のメインの追加設備である「温室」について使用感をご説明していきたいと思います。
忘れないで!温度管理と日光浴4へ続く→